こころ、てくてく……表現するこころ

漫画家 海山かのんが、表現する人々のことなど、つぶやいたりマンガに描いたりします。

卵が双子だった日•••茶碗のこころ

 

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素朴な心地よい手触りと、端の花の柄が気に入っていたご飯茶碗。

 

卵かけご飯を食べようと卵を割り入れたら、双子!

 

それも黄身の一つ一つがふつうの一個分くらいある見事な双子です。

 

なんだか嬉しくて、お気に入りの蓮根形の箸置きも並べて記念の写真を撮りました。

 

そうしたら、なんということでしょう。

 

次の日、茶碗は棚の中で割れてしまっていたのです。

 

気がつかないほどのヒビが微妙に入っていたのか、少し重めの茶碗と重ねていたのがいけなかったのか・・・

 

瀬戸物が割れたのは、もう仕方ありません。週末に雑貨屋さんを回るとしましょうか。

 

画像は思いがけずお気に入り茶碗の最後の晴れ姿になってしまいました。

変顔で失礼します!

 

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どどーん!

いきなり何でしょう、このしょうもない表情は。

 

いや、自画像なんですが。

 

今時々スイッチでゲームを楽しんでいますが、しばし別世界にどっぷり浸ったのちゲーム機の電源を落とすと、部屋の光線の具合によって、ゲーム世界に魂を置いてきた無防備な自分がどかんと画面に映り込むことがあるのです。

 

この顔を見て、また粛々と日常に戻っていくわけなのですが、

 

心なしか、最近自分が描いているアマビエに似てるなぁと思ったりもします。

アマビエ様とお寿司•••四コマ『アマビエ様といっしょ!』8

 

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アマビエ様のルーツはどこなんだろう?

 

私は、単純に海から出現した神様ということで、竜宮城に縁があるのではと決めてかかっていました。

 

今世の中に出回っているアマビエ様の外見は、1846年(弘化3年)の年号が記された瓦版が元になっています。

 

この瓦版には、アマビエ様の絵姿とともに「私の姿を描き、見せなさい、」などと文が付いていますが、その先駆けになる似たような記述は1805年から当時の随筆にみられるようです。

 

その元祖アマビエ様とでも言うべき者は「我は龍宮よりの御使者…」と告げたらしいので、私の想像もハズレではなかったのだな、と意を強く? しました。 

 

ところでこういう瓦版を疫病除けの御利益有りと称して家々に売り歩く人物が当時はいたようで、そのせいなのか、絵姿に付く文も、「私の姿を家内にはり置けば、其やまいを逃れ子孫繁栄…」などと、家に貼り付けることを積極的に奨励する傾向がみられるようになります。

 

アマビエ様も当時からビジネスに巻き込まれていたのかと思うと複雑な気持ちになりますが、アマビエ様の瓦版を家に貼った人々は、いっとき色々な不安のあるご時世から守られたような心地がしたのでしょうか。

 

このアマビエ様の来歴については、インターナショナル新書『病と妖怪』東郷隆著 を参考にしました。 

 

 

ずっとお祭りを見ない

 

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今年も花火大会は中止。近所の公園の盆踊りの音が、虫の声に混じって聞こえてくることもありません。特にお祭り好きというわけでもないのですが妙な感じです。静かで良いとも言えますけれど。

 

非日常的なイベントがない夏の日々が淡々とすぎていきます。

 

でも、コロナや不穏なニュースの数々で非日常はもう充分といえるかもしれません。マイナスの非日常ですが。

 

そのかわり、うちでは今年ずいぶん大きな桃をたくさん食べました。桃の成育が良かったのでしょうか。まるで桃祭りのようでした。

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梨のこころ•••主役になりきれないけど

 

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梨の産地に住んでいるので夏から初秋にかけてはひたすら梨を食べまくるのが習いです。

 

高温多湿で日が落ちても一向に涼しくならないこの季節に、スーパーの果物売り場は梨の数種類で埋め尽くされます。

 

なのに何となく主役感が少ないのは何故でしょう。

 

りんごやみかん、いちごなど、香りや味のキャラクターが立っている果物は、ジュースにお菓子やジャムなどに変身し、土地の名物として活躍します。

 

梨は香りや味の個性が控えめ。(洋梨系は別ですが。ラフランスなども) スイカもその傾向がありますがビジュアルのインパクトの強さで抜きん出ています。梨は、色も形も地味な感じですね。

 

梨のお酒やお菓子もありますが、何となく存在感が薄いです。旬に生の梨そのものを贈答品にすることはありますが、梨製品?をお土産にすることは…私はないですね。

 

梨をよくよく味わうと、この暑苦しい季節に最優先したいみずみずしさ、それを丁度良く引き立てる甘味と歯応えと邪魔にならない優しい香りを持っていることがわかります。

 

それらのためにあえてお菓子やジャムに向くキャラの立った風味を選ばなかった、この季節に食べてもらい種を土に返してもらうために、そのようにあるのかも、と勝手な物語で納得しています。

 

冒頭の画像は梨をテーマに素材遊びしました。梨の素材は比較的少なく、イチゴやりんごのようにどれにしようか迷ってしまうことはありませんでした。

 

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四コマ『アマビエ様のお姿』•••『アマビエ様といっしょ!』7

 

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アマビエ様のおまんじゅうやサブレ、おせんべいなど食べてみたいと思いつつ機会がないままです。

 

アマビエ様も一時ほど取り上げられることが少なくなってきているように感じます。

 

コロナへの向き合い方も漠然とした畏れから具体的な対抗策中心に移り、カミサマの影が薄くなったのでしょうか。

 

それでもここではまだ時々アマビエ様がゴニョゴニョと囁きにいらっしゃるので、不定期連載?はしばらく続きそうです。

 

ニチニチソウと少女

 

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「花で囲って描くのが好きなんだね。」

家族に見せたらそう言われました。うちで咲いた花をモチーフにイラストのシリーズを創っていくのもアイデアのひとつになりそうです。

 

夏になると手入れの大雑把な私の花壇では、まともに咲いているのは屈強なニチニチソウだけになってしまいます。

 

そこで、ニチニチソウが一面咲いたイラストを描きたくなって描いた一枚です。

 

ニチニチソウは、初夏から晩秋まで長く次々と咲き続けてしかも丈夫なので、広くじゅうたんのように植えている公園などあるのでは、と検索してみましたがどうもあまりないようです。

 

芝桜祭りならぬニチニチソウ祭りをどこかで開催しているのではないかと期待したのですが、家庭の鉢植えや花壇用のお手軽な花、というイメージが強いのでしょうか。そんな華やかな主役の座に着ける発想にはならないのかもしれません。

 

このニチニチソウ、花にも葉にも毒があり、何と抗がん剤の原料になるそうです。虫に強いのはそのせいだったんですね。

 

髪の色違いも創ってみました。

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昨年もニチニチソウの話題で書いています。