こころ、てくてく……表現するこころ

漫画家 海山かのんが、表現する人々のことなど、つぶやいたりマンガに描いたりします。

絵のこと

モネは千葉を描いてくれるかな

クロード・モネのつもり… 眼差しは深く高感度で、柔らかに拡散している感じ。 こういうヒゲの西洋の爺様は皆サンタクロースになっちゃいますね。 先日まですごく大きなモネの単独の展覧会があったのですが、 日時指定が基本なのがわずらわしいのと、混んでい…

AI様にはマティスがわからない?•••マティス展を観てAI様と遊ぶ

「マティスって良いよね。」 特に美術愛好家、というわけでなく普通に絵をみるのも好き、ってくらいの友達が言いました。 私はほんと良いよね、と答えながらマティスの良さって改めて言うと何かな、と考えました。 色がきれい、物の配置が心地よい、温かみの…

しみじみ手を眺めて描いて

私の、指5本。 一本一本微妙に違ったふうに付いていて 方向も曲がりかたも長さも違う。 指ってどうしてこういう感じにできているんだろう。 心がざわざわする時は、人が作ったものでないものを描くことにしています。 そうすると少し波が鎮まるような気がす…

寅年用に虎の習作します••風外本高『涅槃図』を眺めながら

そろそろ年賀状の絵柄を考える時期ですね。 年賀状という習慣も風前の灯火です。私の子供たちもほとんど書いていないようですし、私と夫の分も順調に?減りつつあります。 それでも私のように怠け者の絵描きにとっては、干支を口実に年替わりで、想像上のも…

思いがけない11月の帰省……アルビノーニ オーボエ協奏曲 第二楽章

もう何十ン年ぶりになるんだろう、11月の札幌の土を踏むのは。 もちろん毎年帰省はしているのです。しかし帰省ですから、盆、正月、年度末など切れのいい時期になりがちです。11月は理由がなければ選ばれにくい。 このコロナのことで目処が立たずに、今年は1…

はじめての「あけび」

こんなに鮮やかに明るい紫色の果物や野菜はほかに思いつきません。 生まれてはじめて「あけび」を手に取り、食しました。 よく行くお店の店頭に並んでいて、その紫色に思わず手が伸びたのです。 故郷北海道にはあけびがありませんでした。調べるとミツバアケ…

ピーター・ドイグ展…同時代の空気

これ誰だと思いますか? 座頭市、だから勝新太郎でしょう。 日本人で勝新をこういう風に描く人はいないのでは、と思います。首周りの徳利セーターのような線は、着物の首あたりの形状を思い浮かべられなかったせいでしょうか。何かを見て確認しながら、でな…

ハマスホイを観て浮かんだイメージ

じんわりと光の滲んだ、暑くも寒くもない、フラットな記憶の場所。 何気なく塗り重ねていつのまにかできていた、心の空間の響像。 東京都美術館で開催されている、『ハマスホイとデンマークの画家 』を観たあと、心に滲んできたイメージをメモしたのが、冒頭…

36色の水彩パレット

ここから何かが始まり広がってゆくような、わくわくする思い、初めてサクラとかぺんてるの絵の具を入学の為に買ってもらったときのような華やいだ気持ちに捕まって衝動買いしました。36色の不透明水彩のパレットです。ドイツ製で、子供が使うものらしい。 目…

少女のペン画……インクを買ったので

山葡萄色、深海色、土筆(つくし)色、と言葉にすると、新鮮なイメージが湧く心地がします。エンジ、ブルーグレー、焦茶、とつい慣れた単語で済ませてしまうのですが。 先日、雑誌『MIZUTAMA』のメンバー達で、久が原にあるとても素敵な文具のお店、『アサヒヤ…

こころのぶらんこ…道元さんの「全機現」

私は仏教にも道元にも全く素人であるのですが、正法眼蔵の「全機現」という言葉に、何となく自分なりの理解を持てるのではないか、と思い、このことの周辺をうろうろしています。 私は絵を…人や風景など事物を描くときの肝は、あらわれている形を描くという…

心のオランダ、心の画家

唐突ですが、いまヨーロッパを旅行中です。オランダを中心に、乗り換えの関係でドイツを少し。一週間程度の駆け足旅です。 どうしてオランダを選んだの?と聞かれれば、フランス・ハルスという17世紀の画家が好きだから。彼をはじめとしてその周辺の、世俗画…