10年にいっぺんくらいかなぁ…
「太ぬうの、って何だったんだろう?」
という長年の疑問が浮かび上がるのです。
「太ぬうの」とは国語の教科書に載っていた戯曲『夕鶴』の中で子供達が歌う、
爺やんに着せる太ぬうの
婆やんに着せる太ぬうの
という一節のことばです。私の頃は学芸会でよく上演されていましたね。授業でも配役を決めて教室の前でかわるがわるやらされたりしましたっけ。
太ぬうの、の「ぬうの」は「縫うの」だよなあ、じゃあ「太」は何のことだろう。
授業ではそこまで突っ込んで取り上げた記憶はありません。なんとなくそのままになってしまったのです。
大人になってからもたま〜にその疑問が何かのきっかけで蘇りましたが、なにせ今のようにネットが普及していない頃です。
そんな、夕鶴の歌の一節の意味などというちょっとマイナーな疑問を調べるなら図書館に行くなどしなければならず、そこまでのモチベーションは保てずに忘れてしまっていました。
そして先日久しぶりにこの懸案事項を思い出して、
「そうだ、今こそ、太ぬうの、の意味を確かめる時だ!」と勇んで検索いたしました。
結果はなかなか意外なものでした。
「太ぬうの」は「太縫うの」ではありませんでした。
佐渡のことばで、「太布」(ふとぬの) だったのです。
太布とは立派な服という意味なのだそうです。
だから、「ふとぬの」を、歌のメロディに乗せて、「ふとぬ〜の♫」と伸ばしていたわけですね。
ふ〜ん、そうだったのか。
やっとすっきりしました。
昨年秋に植えた玉ねぎはますます玉ねぎらしく育っているようです。嬉しいことです。