こんなに鮮やかに明るい紫色の果物や野菜はほかに思いつきません。
生まれてはじめて「あけび」を手に取り、食しました。
よく行くお店の店頭に並んでいて、その紫色に思わず手が伸びたのです。
故郷北海道にはあけびがありませんでした。調べるとミツバアケビというのはあるようですが、それにもなぜか出会えませんでした。
本州に越してきてからは、よその庭で見ることがありたいへん気になる存在でしたが、なかなか縁が出来なくて今まできました。
それにしても目の醒めるような紫色です。
絵の具や色鉛筆などの三原色、赤青黄で色作りをするとき、赤黄でオレンジや朱、青黄で緑を作るのは比較的たやすいですが、赤青でいい感じの紫を作るのは私の感じではなかなか難しいです。
そういうこともあり、紫ってちょっと色の中でも別格な感じがしています。
あけびはどんな仕掛けでこんな紫に装えるのでしょうか。
数日、目で堪能したのち、2つに割って、はじめて口に運びました。
薄甘くて、さっぱりして悪くはありませんが、他に果物が有れば選ばないかもしれないです。
でも来年からは、やはりこの紫色にひたるために買い求め、実を口に含むだろう、と予感します。