先日、ここのところ取り組んでいた、宮沢賢治と心友 保阪嘉内の関わりを描いた漫画を描きあげ、編集サイドに渡すことができました。
それを終え、北海道の実家に介護帰省するべく飛んで来、中継によく使う札幌近郊のホテルに泊まっているのですが、ここの企業の本体が嘉内の故郷山梨であることを思い出して、思わず「嘉内!」と心が呟きました。
そのような心境になったのは、宮沢賢治の保阪嘉内への思いの根っこ、動機を探し追っているうちに、何か私の内側にも嘉内に対して慕わしいような気持ちが醸成されてしまったからだと思われます。
賢治の書簡やさまざまなエピソードを通して、嘉内の、臆せず共鳴や違和を表明しハラハラさせる所や、歌や文章の口調がきっぱりとして風が吹き抜けるようなところ、真っ直ぐに自分の思う道に挑んで行くところ、緻密で誠実なスケッチの数々を知り、少年漫画のヒーローのようなたたずまいに引き付けられたのです。
賢治はこの友が複雑な思いもありながら理屈抜きで好きだったのだろうなあ、と思わせられました。
嘉内の軍務姿を描こうと思いましたが、今手元にあるのはiPhone と百均のタッチペン。 ibisPaint で格闘して何とか形にしました。