こころ、てくてく……表現するこころ

漫画家 海山かのんが、表現する人々のことなど、つぶやいたりマンガに描いたりします。

アマビエ様に祈るこころ

 

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アマビエ様の特徴を自分なりに覚えたので、何となくまた描きました。

 

アマビエ様は、江戸時代、肥後の国の海で、「疫病の流行ることがあれば私の姿を描いて皆に見せなさい。」と出現した、疫病から人々を守る神様だそうです。

 

どのくらいアマビエ様のイメージが世の中に共有されたかはわかりませんが、けっこうな量ネットに上がっているので、かなりの人数の心の中に住み始めたようにみえます。

 

アマビエ様のイメージに収束への願いを込めつつ描くことで、いっときコロナウイルスへの不安を脇に置ける、預けて一息つけるように思います。

 

コロナウイルスへの、適切な対応の仕方が確定してくれば…例えば効果のはっきりした薬やワクチンが行き渡るなどすれば、アマビエ様も安心してお帰りになるのかもしれません。

 

それまでは、やはりえたいの知れない災いには、今の時点でわかる精一杯の対策をしたうえで、いにしえの人々が行なったように、悩み惑うこころをいっときあずけて祈リ、淡々と自分のする事をしていくことなのでしょう。

アマビエ様で疫病祓い

 

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アマビエ様という疫病から人々を守る神様が伝えられているんですね。この神様は、江戸時代、肥後国( 熊本) に現れて、「疫病の流行ることがあれば、私の姿を描いて人々に見せなさい。」とおっしゃったとか。

 

いろんな人がそれぞれの絵柄でネット上にアップしているようです。私もかなり遅れて流行りに乗り、水木しげるさんのアマビエを見ながら描いてみました。

 

テレビも雑誌も新聞もネットもない時代、何かイメージを伝えたい時は、「描いて、直接見せる」ことがすべてなのでしょう。

 

そんな時代、海のそばに住んでいた漁師兼絵師などが、力ある神様を心に浮かべるとしたら、やはり自分の今まで見たことのある、海で出会ったものたちの記憶を駆使して、願いを込めてイメージしたのでしょうか。

コミケに落ちました……複雑なきもちで苺ジャム作り

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私の参加しているサークル『MIZUTAMA』は、コミックマーケット98( 5月2〜5日) に落選したと通知がありました。

 

今回のコミケは、受かっても落ちても、世の中の状勢により、いつもとは違う複雑な思いで受け止めた方が多かったのではと推察しています。

 

描き手としては、作品をじっくり描きためていくよりないので、引き続き手を動かしていく日々にしようと思います。

 

落選記念に苺ジャムを作り、その画像をibisPaint で加工して遊びました。お皿の青が派手! 80年代にこんな雰囲気の画像、よく見たような記憶があります。

 

引き続き宮沢賢治の心の軌跡を題材にした漫画を中心にいろいろ展開していきます。

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2年目のシクラメン…IbisPaint で素材遊び

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ガーデンシクラメンもちゃんと手をかけると、次の年も咲いてくれるらしい、のだけど、私の雑な手入れではいつもひと季節で終わってしまいます。

 

それが今年は、ふた季節目を花開かせた株がひとつ。うれしい。記念写真を一枚。

 

ちょうど、ネガ寄りニュース記事をうっかり読んで凹んだので、気持ちを引き立てるべく画像をいじって遊びました。

 

アニメの背景っぽくするフィルターらしいけれど、ぱあっと景気良くなるのがいいですね。

ibisPaintで素材遊び

ひとりでお茶しているときなど、ふっと気持ちを形にしたくなることがあります。

 

大きな河原の土手に座っているなら、そのへんの石ころをぽんと放り投げて波紋をつくるような。

 

そんなとき、ペイントソフトで遊んでみたりします。iPhoneで、なるべく手軽にできるように、素材をちょいちょい重ねたり、すでにある自分の絵や写真をフィルターで雰囲気付けしてみたり。

 

久しぶりにソフトを開いてみたら、フィルターの種類が増えていたので遊びました。

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うちに咲いているお花の写真です。

何てことないけど、思いがけない変化にちょっと笑顔が出ます。

 

ハマスホイを観て浮かんだイメージ

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じんわりと光の滲んだ、暑くも寒くもない、フラットな記憶の場所。

 

何気なく塗り重ねていつのまにかできていた、心の空間の響像。

 

 

東京都美術館で開催されている、『ハマスホイとデンマークの画家 』を観たあと、心に滲んできたイメージをメモしたのが、冒頭のイラストです。

 

それは学生の頃、日々行き来した講堂への階段の踊り場。日によって、微妙に窓から落ちる光の位置や表情が違っても、殆ど無意識に通りすぎていた場所。

 

知らず知らずこころの奥深くに醸成されていた空間。

 

 

ハマスホイの、極限までより抜かれ、絶妙な配置で、熱の伴わない親密さで描かれた物や人からは、微細な響きがたちこめています。

 

それらのイメージが私の記憶を刺激して、辿り着いた場所がこの踊り場。

 

しかしいまだ煩悩が一杯で記憶に色眼鏡がかかるのか、何となく騒々しい。

 

空間に語らせるようになるほど、突き詰めることも、禁欲的になることも、私にはできないのでしょう。

 

 

ハマスホイは以前にも、国立西洋美術館で展覧会が催されており、観に行ってます。カタログを見ると2008年です。え、12年も前なの? 

 

その時は、とにかく私の記憶ではガラガラでした。21世紀になってから、主だった展覧会の混みようが酷くて、その中にあってゆったりじっくり、芸術鑑賞らしい時間を過ごせたので大変印象に残っているのです。

 

今回は、「デンマークフェルメール」という謳い文句が効いたのか? そこそこの入りに見えました。

 

それでも他のヨーロッパの画家のものに比べると、余裕を持って鑑賞することができたようです。

 

前回は「ハンマースホイ」と表記されていたのですが、今回は「ハマスホイ」。どちらが実際の呼び方に近いのでしょうか。

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新年のアニメ…『オトナの一休さん』

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新春特番をいくつか録画してあった中に、Eテレのアニメ、『オトナの一休さん』というのがありました。やー、面白かったです。バカボンのパパを寺に放り込んだらこんな感じでしょうか。

 

きっちり組織の道を歩んだ、兄弟子との確執が特に面白いです。もっとも色々書き残しているのは一休だけで、兄弟子は言われっぱなしなんですけどね。

 

禅画風のアニメの絵も生き生きとしていて、刺激され私も自分なりにひとつ描いてみたのが冒頭の絵。

 

肖像画を見るとかなり描きやすいお顔立ちです。一説には天皇のご落胤とも伝えられるので、どこかに品の良さを込めたくもありましたが、ただの庶民のオッチャンになりました。

 

一休和尚が、色々することをなさっていらした、というのは何処かで耳にしたことがありましたが、それを漢詩で細々書いて残しておられる、というのは、このアニメで初めて知りました。良くまあ現代まで伝え残ったものです。

 

釈迦の道を極めるお坊さまとしてどうなのか、…判断できませんが、周りに愛された人ではあったようです。マンガ向きかどうかでいえば、ダントツです。

 

いずれにしても、あれこれ振り幅の大きい生き方には元手がかかると思うのですが、それはどこから来たのでしょう。生まれの良い人ゆえ何か後ろ盾、助け舟が、切羽詰まると出て来たのでしょうか。