キンモクセイの香りに出会ったのは…
私はたぶん、実家のシャンプーか石けん。
そして「キンモクセイ」という言葉には、「金木犀」という美しい字面と共に主に本…詩や文章で触れていたのだと思います。
その香りと言葉は北海道の実家に住んでいた若い頃、私の中ではまだ結びついていませんでした。
キンモクセイは江戸時代に中国から伝来して、北海道と沖縄以外にだいたい広まったようです。
なので私にはキンモクセイを実体験する機会がなかったのでした。
そののち関東に越してきて、近所の花咲くキンモクセイを通り過ぎたとき、「何これシャンプーの匂いがする!」と驚きました。
図鑑でそれがキンモクセイだと知りました。(ネットがなかったので図鑑最強です)
「そうなの、あなたが金木犀だったの。はじめまして。」
キンモクセイという存在が、姿、名前、香りと揃って私の世界にピントを結んだ瞬間でした。