うちのちいさな庭にはヘンルーダというミカン科のハーブがあります。時期になるとアゲハが卵を産みにきて、幼虫の成長を見るのが日課のひとつになっておりました。
丁度昨年の今頃もさなぎの羽化を楽しみに観察する毎日だったのです。
今年、8月に旅行をする際に、1日二度、植物に水をあげるようにとよくよく子供たちに頼んで行きました。
しかし、彼ら自身が葉をびっしり繁らせた若木であるような人たちのこと、自分のことに夢中で、母のささやかな植物のことなど忘れがちだったようです。
戻った時にはかなりの植物が枯れかけていました。数日してヘンルーダはすっかり葉を落としてしまいました。
そんなわけで今年の秋は幼虫観察とアゲハ羽化の見守りはありません。さびしいです。ささやかな自然の息吹、サイクルとの繋がりが一つ断たれてしまったようで。
ヘンルーダが持ち直すかどうか、今はわかりません。蝶々たちのナビからここが消えてしまうのかなあ、などと思う日々です。